今回は、イギリスの鉄道の返金対応についてご紹介いたします。
日本で電車が遅延した場合、駅員さんや車内アナウンスの丁寧すぎる謝罪はあるものの、基本お金が戻ってくることはないですよね。実は遅れるのが当たり前のイギリスでは、電車が遅延したら、一部もしくは全額お金が戻ってくるのをご存知ですか?
遅延ならまだしも、電車が運休になることもしばしば。鉄道会社にもよりますが、基本的15分以上遅れて到着した場合には少しお金が戻ってきます。
Refunds/Delay Repay
運休や遅延でその電車を使わなかった場合はRefunds、その電車で目的地まで着いたけど遅れた場合はDelay Repayの申請となります。入口はどちらも同じなので、チケットを買った鉄道会社のwebsiteから申請します。鉄道会社によっても違いますが、たいていはその鉄道会社でチケットを買う時に登録した会員サイトからログインして申請します。
例えばNorthern Railだとこんな感じです。make a claimで請求をするという意味なので、申請はこちらからできます。日本語でクレームというと文句を言うみたいな感じ躊躇してしまいますが、英語だと違うので安心して行いましょう。
ここから、入力していって、遅延した電車の時間や、出発地・目的地などを入れていきます。
ここでトラップなのが、返金の方法です。たいていチケットはクレジットカードで買うことが多いと思うので、クレジットカードへの返金で希望すると思うのですが、私は過去3回ほど行って一度も返ってきたことがありません。理由は詳細が分からないのですが、日本で作ったクレジットカードだからではないかと思っています。違っていたらすみません。3回ともクレジットカード以外の返金方法を選択しないといけなくなったのですが、基本的にイギリス国内にいないと難しい選択肢ばかりでした。
・イギリス国内の銀行口座に返す
・イギリスのPayPay的なサービスに返す
・小切手で返す
・クーポンで返す
・募金する
鉄道会社によって、上記の選択肢は違いましたが、最終的にAvanti West Coastは小切手、Northern Railはクーポンを日本の自宅に送ってくれました。でも小切手って、日本で換金しようとすると銀行の手数料が5,000円くらいかかるようで、返金額を上回ってしまったので、換金は諦めました。クーポンはまだ使ってないので分からないですが、使えたら使ってみようと思っています。Transport for Walesは日本への郵送などはなかったので、募金する選択肢しかありませんでした。各社いろいろあって面白いですよね。
ちなみにAutomated Delay Repayというサービスもあって、鉄道会社で把握している遅延に関しては、申請する前に向こうからメールで「返金できるので申請してください」と教えてくれたりもします。15分ほどの遅延で来るときもあれば、1時間以上の遅延でも来ないこともあるので、どういう仕組みなのかわかりませんが、Automated Delay Repayの場合も先ほどの鉄道会社のwebsiteから申請するのは同じです。
15-29分、30-59分、1時間以上などで、それぞれ返金額が変わります。詳細は鉄道会社によって違います。
イギリス人の友人たちは、そもそもそんなに電車に乗らないから返金申請をやったことがないと言う人も多かったので、旅行の時などの高い切符の時にやるものなのかもしれません。遅れないのが一番ですが、電車が遅延したり、キャンセルになった際は一度試してみるのも経験として面白いかもしれませんよ。